アセスメント不適合時の処分等の実施基準および公表内容
アセスメントにおいて取引規程第39条に定める要件への不適合が判明した場合、取引規程第41条に定める通り、当該取引会員さまに対して是正勧告、取引停止等の処分を行うことがあります。
また、是正勧告、取引停止等の処分やその解除を行った場合、取引規程第57条に則り、その内容を公表いたします。
1.アセスメントⅠ不適合時の処分
アセスメントⅠにおいて要件不適合が判明した場合、以下の実施基準に基づき総合判断を行ったうえで、当該取引会員さまに対して是正勧告等の処分を行うことがあります。
| 項 目 | 判 断 内 容 |
| 故意・過失の程度 | 原因等の詳細内容による判断 |
| 再発性 | 過去同一事例の有無、事業者としての回数等による判断 |
| 注意義務 | 公表事例を踏まえた注意有無等による判断 |
| 行為の規模等 | 不足ΔkW、乖離率、連続コマ数、回数/月等による判断 |
| 管理体制 | 社内管理体制等の状況による判断 |
| 自浄作用 | 自発的な対策有無等による判断 |
| 再発防止の実効性 | 再発防止策の内容等による判断 |
2.アセスメントⅡ不適合時の処分
アセスメントⅡにおいて同一リソース(単独発電機または各リストパターン)、同一商品における不適合が1暦月内で3回以上となった場合に、そのリソースの新規取引を停止処分とすることがあります。
なお、取引停止となったリソースについては、実働試験を実施しその条件を満たしていることが確認できた場合、取引停止処分を解除します。
3.処分内容の公表
処分を実施した場合の、公表内容例は下記の通りです。
| アセスメントⅠに関する処分 | アセスメントⅡに関する処分 | |
| 処分実施年月日 | 〇年〇月〇日 | 〇年〇月〇日 |
| アセスメント不適合 発生月 |
〇年〇月 | 〇年〇月 |
| 分類 | 単独発電機 | 単独発電機 |
| 事象 | 発電計画電力を考慮せずに発電上限電力にて応札したため、〇日間にわたり延べ〇kWhの不適合が発生 | 三次調整力①において、当該リソースで1暦月内にアセスメントⅡの要件不適合が3回発生 |
| 処分内容 | 是正勧告 | 当該リソースの三次調整力①の新規取引停止 |
| 処分理由 |
市場への影響が大きく、効果的な再発防止策も実施されていないため |
アセスメントⅡにおいて、三次調整力①における当該リソースの1暦月内の不適合回数が3回以上であったため |
4.アセスメント不適合事例の共有について
需給調整市場の取引開始以降、アセスメント不適合となった事例については、電源トラブル等不可避的な事例のほかに、需給調整市場システムへの登録方法誤り、認識不足・認識誤りによるもの等、認識共有することで未然防止が図れる事例もあります。
アセスメント不適合が発生した場合、取引会員さまにおいてはペナルティ料金が発生し不利益となること、また一般送配電事業者さまとしては調整力を確実に運用できるようにしておくことが重要であることを踏まえ、アセスメント不適合の未然防止を目的とし、参考となる不適合事例およびそれに対する再発防止対策を、共有いたします。
ご参照いただき、アセスメント不適合の未然防止にご協力いただきますようお願いいたします。
アセスメント不適合事例
アセスメントⅠ
| No. | 分類 | 事例 |
| 1 | 発電計画との整合 | 需給調整市場システムへ登録した定格出力と、発電計画上の定格出力が相違した |
| 2 | 発電事業者から発電計画増依頼があった際に、ΔkW約定分を反映せず発電計画を作成した | |
| 3 | 発電計画等の変更 | 供出協力依頼に伴う電源差替時に、需給調整市場システムに差替値を誤って登録した |
| 4 | 電源差替に伴う供出量登録時に、対象リソースを誤って登録した | |
| 5 | 電源の停止計画の変更時に、電源差替の登録を失念した | |
| 6 | 発電計画見直し時に、ΔkW約定分の反映を失念した | |
| 7 | 電源差替時に自社バランスのみ変更し、需給調整市場システムへの登録を失念した | |
| 8 | 作業制約 | 作業制約に伴う発電上限値の変更を失念した |
| 9 | 作業延長の連絡が遅れ、代替不可申請期限を過ぎた | |
| 10 | 作業延長の連絡漏れにより、発電計画への反映ができなかった | |
| 11 | 認識不足 | 基準値計画を「kWh」単位で登録するところを、「kW」単位で登録した |
| 12 | システム設計 | 需給調整市場システムはkWh単位、発電販売計画の発電上限はMWh単位で入力することによる、端数処理の不具合が発生した |
| 13 | kWからkWhへ変換する際の端数処理の不具合が発生した |
アセスメントⅡ
| No. | 分類 | 事例 |
| 1 | 人的要因 | リソース制御を行うシステム内部の設定値を誤登録したことにより、想定していた設定範囲内で制御が継続できなくなった。 |
| 2 | 本来であれば発電計画値を基準とすべきところを発電計画値にスポット市場の売れ残り分を加えた値を基準として調整を実施したため、許容範囲を逸脱した。 | |
| 3 |
電源・システム |
システムの不具合によって蓄電所の設定を周波数制御状態に変更できておらず、指令に追従できなかった。 |
| 4 | 設備制約他 | 想定以上の気温の上昇により、コンバインド発電機の特性上出力が低下し、アセスメント許容下限値以上に出力を出せなかった。 (9/15 最高温度32.7℃、9月最高温度平年値28.2℃) |
再発防止策
- 運用者(転入者含む)へのOJT、周知徹底・認識統一
- 発電計画作成、作業制約等の反映のルール構築・手順表作成
- 需給調整市場システムへの登録のチェック体制構築
- 取引会員様と発電事業者様の業務フロー作成・見直し
- 取引会員様側のシステム改修(ツール作成含む)